
AHT(動物看護士)というお仕事・後編
AHTは、とても地味な仕事です。
縁の下の力持ちとしての仕事が多く、よく「〜な子が元気になった時」や、「飼い主さんに「ありがとう」と言われた時」にAHTとしてのやりがいを感じる…と言う方も居ますが、獣医師にだけお礼をし…AHTには何も言わない…そんな方も少なくありません。その時に「私だって〜したのに!」なんて思う様な人は、この仕事には向かないと思います。
獣医師のお仕事
獣医師は本当に大変な職業です。
自分の診断が、直接命にも関わってきますし…沢山のリスクを背負っている場合もあります。先ほど、AHTの勤務体制について書きましたが…獣医師の方がもっとハードです。診察時間外に診なければならない急患も運ばれてきますし、預かりや入院の子も常に病院に居ます。休みなんて有って無いような物です。
時々、AHTと獣医師を同じ土俵に並べて「あの先生は掃除してくれない」だの「私達は休み無く頑張ってるのに」なんて言いだすAHTが居ますが…全く別物ですし、お門違いもいいところです。
獣医師の仕事を理解して、自分の立場を考えれば…自ずとAHTはどうあるべきか、解るでしょう。AHTは、主役では無く…あくまで影で支えるスタッフなのです。
動物だけではなく、人との関わり方も大事な事です。
また、動物「だけ」を好きなのであれば、この仕事には向かないと思います。動物が好きなことは勿論ですが…、人間が好きじゃないとAHTは出来ません。
来院したペット達は話す事ができません。飼い主さんとコミュニケーションを取って、話を聞き出していく事が重要です。話やすいAHTであること。私が一番心がけていた事です。実際、お話の中から診察に繋がる事を見出せる事も多いです。
プラス、AHTは周りを読める事が必要です。
一つの仕事だけをしていたら、仕事が回りませんから…受付しながら、電話に出て、入院している子にも気を配りつつ、待合室で粗相した子が居れば…その処置、プラス院長が次に何をするか(レントゲンなのか、血液検査なのか、耳掃除なのか…など)。先を読んで、用意する事が大事です。飼い主さんへの気配りも欠かせません。
AHTに必要な事「一般教養」
また、「人」相手の仕事である以上、一般教養も必要です。特に数学・生物は必須ですね。投与量の計算や点滴の速度の計算もありますし…受付の場合、お金も扱いますから。生物は、知っていて損は無いです。専門学校では、この辺りの基礎的な勉強は無く…実践的な授業ばかりなのでAHTを志望する方は、高校までの間にしっかり勉強しておいた方が良いと思います。時事問題を飼い主さんと雑談する事も多くないですから、新聞・ニュースも毎日チェックです。(これは普通か。)
実習生を何十人も見てきていますが、一般教養をもっと勉強した方が良いのでは?という子が多く見られました。人間の看護師よりも、敷居が低いのが問題なのでしょうか。
私の場合、休日にセミナーに参加したり、その日の診察で分からなかった事は夜に勉強し、1年目の睡眠時間は4時間も無かったです。ですが…退職した今、冷静に思い返すと、勉強不足であった部分が多々あったと思います。本当に奥の深い仕事です。
厳しい事を長々と書きましたが、それでも魅力のある仕事だと思います。良い事も、悪い事もたくさんありますが、それを糧にして頑張れるAHTが一人でも増える事を願っています。
記事のご協力
記事協力 : +++タレサンポ+++/管理人様
動物病院に3年間AHT(現在は、諸事情により退職)として実際に勤務し、動物看護士、動物病院、動物に関しての様々な事柄を経験。ホームページの方でもさらに詳しく、いろいろな動物看護士に関わるお話もしています。愛犬ヨークシャテリアのかい君もいます、ぜひ一度遊びにきてください!
尚、記事の内容は、実際に記事を作成していただいた方の経験に基づくお話です。全ての動物病院、動物看護士に、当てはまるものではありません。
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